与えてくれたコト


顔を見れば「ああ~知ってる」という方も多いと思いますが…

料理研究家の加藤敏彦先生が

突然亡くなり

イブにお通夜、クリスマスが告別式になってしまいました。


まだ73歳(享年74)

言葉が出ないくらいあまりに急で突然で、

信じられないから確かめに行く!

と名古屋へ向かった感覚でした。



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笑っていいの?と言いつつ

高座が終わって駆けつけた八方さん

懐かしいスタッフと。




加藤先生とは関西ローカルの料理番組

『あまからアベニュー』で長くご一緒させて頂き

竜雷太さん、月亭八方さん、私は

この『あまからアベニュー』で15年間も

加藤先生の料理を食べ続けてきました。



『料理は無尽蔵』

先生の口癖でしたが

番組から出されるお題の食材で先生は、

1本につき大体2つの料理を完成させ、

それが15年間ですから

スゴい❗️

としか言いようがありません。


そしてそのどれもが美味しいのだから

マイリます。



そういえば

番組を見てくださっている方から

「みんなが美味しいオイシイと食べているけど、ほんと?

美味しくない時もあるんでしょ?!」

と言われたことがありますが、

困ったことにほんとに美味しいんですよね~(笑)



それもそのはず、

お酒が大好きな竜さんと加藤先生、

お酒を飲まない八方さんと私

偶然2人ずつに、分かれていたので

「これは八方ちゃんりえちゃん好みの味、少し甘めね。

こっちの料理は、日本酒でやりましょう竜さん!」

といった具合!

私たちの口を覚え知り尽くしていた

といっても過言ではありません。



15年間、コンスタントに食べ続けた”加藤先生の味”は

私にとってはもはや、『お袋の味』

家庭の味と言えます。






年の暮れ恒例でさっきまで

お煮しめやなますなどお節を作ってました。

お煮しめはお出汁と味つけを具材に合わせて変え

里芋は里芋 海老芋は海老芋 

しいたけはしいたけ

人参は人参 と

別々に煮ていきます。


「そこはお正月だからね、りえちゃん!」

加藤先生はそう言うかなと

毎年そうしています。



海老芋の皮をむいたり

ニンジンを花形に切ったり

大根とニンジンを千切りしていると

”加藤敏彦””加藤敏彦”

と目にはいってきます。

番組で作った加藤先生名入りの包丁を使っているから(笑)



毎日何度も見るともなく見続けているうちに

なんとなくわかったことがありました。



一緒にご飯を食べに行って

酔っぱらった先生のグダグダに付き合えなくなったり、

「りえちゃん!」と呼ぶ

低くて太くて温かい加藤先生の声はもう聞けないけど、

『食べるとは』

『作るとは』

生きることや生活することに直結する

根源的で大切なことが

いつの間にか私の中に根づいている

と気がついたのです。



実はそれまで

体がこの世からなくなることに抵抗を感じて

受け入れがたい気持ちでした。

でも、

消えないものがある

自然にそう思えて

腑に落ちた気がしました。





「加藤先生本人も あれ?と思っているんじゃない?」

と話していたくらい突然だったから

きっと心配なこと

やり足りないこと、心残りが

ご本人にはあったと思います。


でも、人の心の中に

大事なことを残せるなんて.....

素敵な人生だったと私は思います❣️





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『食卓に会話が生まれる味づくり』が加藤先生のキャッチフレーズでした。


加藤先生店主の 『胡豆昆』

1番弟子中西さんが継いでいくことになるでしょう。



加藤先生のファンの目にも留まれば

と思いつつ書いています。






時間は2012年大晦日の朝方になりました。

今年はあなたにとってどんな年でしたか?


私はこうして別れもあったけれど

新たな出会いや再会がいくつもあって

人とのつながりやふしぎな絆を体感しました。

人生の大きな節目になったと思います。




新しい年があなたにとって素敵でありますように

というより

素晴らしい年にしましょうね❗️

どうぞ、良いお年をお迎えください。



今年1年、ありがとうございました

      
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宇江佐りえ ブログ


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